4月29日~5月1日まで、東京でいろいろ展覧会を見てきました。
ということで、ひっさびさの展覧会の感想、いきたいと思います。
・国立西洋美術館 「レンブラント 光の探求/闇の誘惑」
レンブラントが極めた明暗表現を、版画作品を中心にみていこう、という展覧会。
版画って、ようは線なわけで、線の太い細いと重なりだけで、白黒写真に匹敵するくらいの明暗を表現できる。すごい技量だ、と思いました。
グラデーションを描くって、難しいですよね…。
今はパソコンのイラストツールとかで、簡単にグラデーションをつけたりできますが…パソコンの表示っていうのは、色のついた四角のセル(?)がたくさん並んでできていますよね? なので画像を拡大していくと、四角が大きくなっていって、デコボコの画像になり、グラデーションじゃなくなる。そのデコボコ画像を綺麗にしようとするなら、さらに四角を小さくすればいい。だけど、さらに拡大を強くすれば、またデコボコ画像になって…。
結局、デジタルの画像ってどんなに綺麗さを極めても四角の集合なわけで……。(意味、通じてますか?汗)
デジタルとアナログ。
そんな事を考えながら鑑賞しました。
・国立科学博物館
一度、行ってみたいと思っていた科博。
いや~広かった。全部見る気力が途中でなくなりました。あの展示量で大人600円は安いよ! ミュージアムショップはいまいちだったけど…。あ、けど試験管とかメスシリンダーとかアルコールランプとか、学校でおなじみの理科の実験道具が売ってました。ちょっと欲しかった…。
ただ、家族連れ=子どもが多くて疲れが倍増。叫ばないでくれ…泣かないでくれ…走らないでくれ…私にも恐竜の骨格を見せてくれ…。
・サントリー美術館 「夢に挑む コレクションの軌跡」
サントリー美術館の開館50周年を記念した、コレクション展。
正直あんまり期待していなかったのですが、エミール・ガレのセクションが!
そうだった! サン美はガレを持っているんだった!
色彩の美しい「かげろう」とか、デザインが秀逸な「氷の花」とか。思いもかけず再会(?)することができて、テンションが上がりました。やっぱりガレはええわぁ~。
・Bunkamuraザ・ミュージアム 「フェルメール《地理学者》とオランダ・フランドル絵画展」
ごく標準的な展覧会でした。
目玉は言わずもがなフェルメールですが、その他の作品も楽しめました。特にアドリアーン・ブラウエルの「苦い飲み物」という作品が…描かれている男性の表情が本当に「うぇっ!にがっ!」と叫んでいる感じで、ちょっと笑ってしまいました。
フェルメールも素敵でした。事前にテレビで予習をしていったのでポイントが分かって(笑) 前にフェルメールを見たときも思いましたが、人物がふっと顔をあげているその瞬間、そこを描くっていうのが素敵だと思います。なにか物語を感じます。
・国立新美術館 「アーティスト・ファイル2011-現代の作家たち」
シュルレアリスム展の方がメインで人が入っていましたが、そっちは3月に見に来たのでパス(そういや感想を書いてないですよね…? おもしろかったです)。
アーティスト・ファイルはタイトルの通り、現代に活躍する作家たちを紹介する展覧会です。定期的に開催されています。
今回、私が好きだな~と思ったのは松江泰司です。
上空から地球のある一地点を写し出した写真。じぃっと目を凝らせば、街を歩く人や、道路を走る車が見えてきます。そうすると、最初は無味乾燥に見えた街の、動きやざわめきが見えてくるような気がします。
音のない画面に写し出された風景の映像。砂漠の中を、ゆっくりとトラックが走っていきます。山の麓を、ゆっくりと電車が走っていきます。広大な原っぱで、牛がゆっくりと草を食んでいます。まるで時が止まっているんじゃなかろうか、と思える風景の中で、ゆっくりと動く存在があることで、確かに時が流れていることを感じます。「時間」というものを視覚化している?ように思えました。
・森美術館 「フレンチ・ウィンドウ展」
フランスで開催されている「マルセル・デュシャン賞」の10周年を記念して、同賞のグランプリ受賞作家と、一部の最終選考作家と、デュシャン本人の作品を公開した展覧会。
うーん、なんかよく分からん、となってしまう現代美術ですが(笑)、この展覧会は解説が丁寧で、各作家が何を表現しようとしたのか、というのがよく分かりました。なので大変楽しく見ることができました。
現代美術は刺激的です。
あと、同時開催の、田口行弘の映像作品展(?)が非常におもしろかった。内容は、床板とか畳とかが街中で生きているように踊っているんですけど、それが静止画像を繋げて作ってあるという…。制作風景を記録した映像も公開されていたのですが、…すげー大変そう……。ちなみに畳が踊っている舞台が大阪で(道頓堀とか)、うわっ、懐かしい!と釘付けになりました(笑)
・根津美術館 「国宝 燕子花図屏風 2011」
地震の影響で、残念ながら「KORIN展」は中止に…。ということで八橋図屏風は来年にお預けですが、燕子花図屏風は展示されていました!
ずっと、ずっと、会いたいと思っていた燕子花図屏風…。待望のご対面でした。
燕子花図屏風は…私的には、見た瞬間はっとする、という感じではなくて、眺めているうちにじわじわ沁みてくる感じでした。実に静かに、カキツバタの空間を作っている、…鑑賞者の周りに作り出してくれる。
展示ケース前の長椅子に座って、ぼーっと眺めてきました。
余談ですが、私が日本美術に興味を持ったきっかけ…ひいては美術史をやりたいと思ったきっかけって、光琳の燕子花図屏風だった気がします。もともと、私の母が美術好きで、テレビでよく美術番組を見ていたのですが、たまたま一緒に見た時にやっていた燕子花図屏風にひかれたんですよねー…。確か中学生の時だと思います。
とはいえ、当時は医学の道に進もうかと(身の程知らずにも)思ってたりしたのです。が、紆余曲折(それほどでもない)を経て、最終的に選んだのは美術史でした。
やっぱり、燕子花図屏風は、じわじわ効いてくるんですよ!(笑)
ふー。長くなりました。
本当はブリヂストンや出光にも行きたかったのですが、体力・気力・荷物の重量・街歩きもしたいぜ!、という諸々の事情により割愛されました。
街歩きは中目黒・代官山・原宿・表参道あたりをぶらぶらしてきました。
特に原宿・表参道の界隈は一風変わった建築が多くておもしろい。ずいぶん前に建築雑誌で見たプラダのビルを実見できて感激でした。カルティエも洒落た造りだったし。中にも入りたかったのですが、さすがにそこまで度胸はありませんでした(笑)
表参道ヒルズは、こういう風に作ろうと普通は考えないだろうな…、という感じで、えーっこんなの考えたの!?、と言うほど「変」ではないのですが、奇抜でした(そしたらやっぱり安藤忠雄なんだよなぁ…)。
H&Mも、よくよく見たらおもしろいビルだったし、裏通りとかに並んでいる小さなショップとか、ヘアサロンとかも、お洒落でおもしろい建物だったりして…。歩きがいのある街です。
また行きたいもんですなぁ…。
ということで、ひっさびさの展覧会の感想、いきたいと思います。
・国立西洋美術館 「レンブラント 光の探求/闇の誘惑」
レンブラントが極めた明暗表現を、版画作品を中心にみていこう、という展覧会。
版画って、ようは線なわけで、線の太い細いと重なりだけで、白黒写真に匹敵するくらいの明暗を表現できる。すごい技量だ、と思いました。
グラデーションを描くって、難しいですよね…。
今はパソコンのイラストツールとかで、簡単にグラデーションをつけたりできますが…パソコンの表示っていうのは、色のついた四角のセル(?)がたくさん並んでできていますよね? なので画像を拡大していくと、四角が大きくなっていって、デコボコの画像になり、グラデーションじゃなくなる。そのデコボコ画像を綺麗にしようとするなら、さらに四角を小さくすればいい。だけど、さらに拡大を強くすれば、またデコボコ画像になって…。
結局、デジタルの画像ってどんなに綺麗さを極めても四角の集合なわけで……。(意味、通じてますか?汗)
デジタルとアナログ。
そんな事を考えながら鑑賞しました。
・国立科学博物館
一度、行ってみたいと思っていた科博。
いや~広かった。全部見る気力が途中でなくなりました。あの展示量で大人600円は安いよ! ミュージアムショップはいまいちだったけど…。あ、けど試験管とかメスシリンダーとかアルコールランプとか、学校でおなじみの理科の実験道具が売ってました。ちょっと欲しかった…。
ただ、家族連れ=子どもが多くて疲れが倍増。叫ばないでくれ…泣かないでくれ…走らないでくれ…私にも恐竜の骨格を見せてくれ…。
・サントリー美術館 「夢に挑む コレクションの軌跡」
サントリー美術館の開館50周年を記念した、コレクション展。
正直あんまり期待していなかったのですが、エミール・ガレのセクションが!
そうだった! サン美はガレを持っているんだった!
色彩の美しい「かげろう」とか、デザインが秀逸な「氷の花」とか。思いもかけず再会(?)することができて、テンションが上がりました。やっぱりガレはええわぁ~。
・Bunkamuraザ・ミュージアム 「フェルメール《地理学者》とオランダ・フランドル絵画展」
ごく標準的な展覧会でした。
目玉は言わずもがなフェルメールですが、その他の作品も楽しめました。特にアドリアーン・ブラウエルの「苦い飲み物」という作品が…描かれている男性の表情が本当に「うぇっ!にがっ!」と叫んでいる感じで、ちょっと笑ってしまいました。
フェルメールも素敵でした。事前にテレビで予習をしていったのでポイントが分かって(笑) 前にフェルメールを見たときも思いましたが、人物がふっと顔をあげているその瞬間、そこを描くっていうのが素敵だと思います。なにか物語を感じます。
・国立新美術館 「アーティスト・ファイル2011-現代の作家たち」
シュルレアリスム展の方がメインで人が入っていましたが、そっちは3月に見に来たのでパス(そういや感想を書いてないですよね…? おもしろかったです)。
アーティスト・ファイルはタイトルの通り、現代に活躍する作家たちを紹介する展覧会です。定期的に開催されています。
今回、私が好きだな~と思ったのは松江泰司です。
上空から地球のある一地点を写し出した写真。じぃっと目を凝らせば、街を歩く人や、道路を走る車が見えてきます。そうすると、最初は無味乾燥に見えた街の、動きやざわめきが見えてくるような気がします。
音のない画面に写し出された風景の映像。砂漠の中を、ゆっくりとトラックが走っていきます。山の麓を、ゆっくりと電車が走っていきます。広大な原っぱで、牛がゆっくりと草を食んでいます。まるで時が止まっているんじゃなかろうか、と思える風景の中で、ゆっくりと動く存在があることで、確かに時が流れていることを感じます。「時間」というものを視覚化している?ように思えました。
・森美術館 「フレンチ・ウィンドウ展」
フランスで開催されている「マルセル・デュシャン賞」の10周年を記念して、同賞のグランプリ受賞作家と、一部の最終選考作家と、デュシャン本人の作品を公開した展覧会。
うーん、なんかよく分からん、となってしまう現代美術ですが(笑)、この展覧会は解説が丁寧で、各作家が何を表現しようとしたのか、というのがよく分かりました。なので大変楽しく見ることができました。
現代美術は刺激的です。
あと、同時開催の、田口行弘の映像作品展(?)が非常におもしろかった。内容は、床板とか畳とかが街中で生きているように踊っているんですけど、それが静止画像を繋げて作ってあるという…。制作風景を記録した映像も公開されていたのですが、…すげー大変そう……。ちなみに畳が踊っている舞台が大阪で(道頓堀とか)、うわっ、懐かしい!と釘付けになりました(笑)
・根津美術館 「国宝 燕子花図屏風 2011」
地震の影響で、残念ながら「KORIN展」は中止に…。ということで八橋図屏風は来年にお預けですが、燕子花図屏風は展示されていました!
ずっと、ずっと、会いたいと思っていた燕子花図屏風…。待望のご対面でした。
燕子花図屏風は…私的には、見た瞬間はっとする、という感じではなくて、眺めているうちにじわじわ沁みてくる感じでした。実に静かに、カキツバタの空間を作っている、…鑑賞者の周りに作り出してくれる。
展示ケース前の長椅子に座って、ぼーっと眺めてきました。
余談ですが、私が日本美術に興味を持ったきっかけ…ひいては美術史をやりたいと思ったきっかけって、光琳の燕子花図屏風だった気がします。もともと、私の母が美術好きで、テレビでよく美術番組を見ていたのですが、たまたま一緒に見た時にやっていた燕子花図屏風にひかれたんですよねー…。確か中学生の時だと思います。
とはいえ、当時は医学の道に進もうかと(身の程知らずにも)思ってたりしたのです。が、紆余曲折(それほどでもない)を経て、最終的に選んだのは美術史でした。
やっぱり、燕子花図屏風は、じわじわ効いてくるんですよ!(笑)
ふー。長くなりました。
本当はブリヂストンや出光にも行きたかったのですが、体力・気力・荷物の重量・街歩きもしたいぜ!、という諸々の事情により割愛されました。
街歩きは中目黒・代官山・原宿・表参道あたりをぶらぶらしてきました。
特に原宿・表参道の界隈は一風変わった建築が多くておもしろい。ずいぶん前に建築雑誌で見たプラダのビルを実見できて感激でした。カルティエも洒落た造りだったし。中にも入りたかったのですが、さすがにそこまで度胸はありませんでした(笑)
表参道ヒルズは、こういう風に作ろうと普通は考えないだろうな…、という感じで、えーっこんなの考えたの!?、と言うほど「変」ではないのですが、奇抜でした(そしたらやっぱり安藤忠雄なんだよなぁ…)。
H&Mも、よくよく見たらおもしろいビルだったし、裏通りとかに並んでいる小さなショップとか、ヘアサロンとかも、お洒落でおもしろい建物だったりして…。歩きがいのある街です。
また行きたいもんですなぁ…。
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